【社労士試験2025】受験生に読んで欲しいこと(解答分布編)

analysis 社労士試験

一番遅い、第56回(令和6年度)の社労士試験の分析です!  新傾向 出現?
2025社労士試験受験生に試験前に読んで欲しいことを記述します。皆さんが冷静な今、読んで欲しいメッセージです!(社労士試験対策)

 

はじめに

 毎年、この時期に解答分布の分析をしていて、今回が6回目となります。 社労士試験の択一式のA・B・C・D・Eの5文字を巡るどんなドラマが、昨年はあったのでしょうか? 考察してみることにします。

残念ながら、前回も試験問題に誤りが存在して、第54回(令和4年度)以来の「択一式」(正答は1つ)なのに正答が2つの事象が発生しました。

 

第56回社労士試験の分析(答の分布のみ)

 前提条件として、私は資格学校のような過去数年のビッグデータを保有していません。 単一年度、前回(第56回)のみを検証対象とし、実際の「問題と答」の内容を全て無視して、単純に答の数値のみを対象として分析してみます。 (従来と同様)

第56回(令和6年度)択一式の合計71個の解答(A・B・C・D・E)の出現した傾向を調べてみると・・・
 ※複数回答ありにより、合計は71個

1. 単独

  • A・・・08個
  • B・・・13個
  • C・・・17個
  • D・・・21個
  • E・・・12個

「70÷5=14」14個前後であれば、平均値となり不安は湧いて来ないでしょう。
昨年は私が試験分析した過去6回の最大値20個を更新する21個となりました。
8個から21個で、データ数のばらつきは大きく、標準偏差は大きめでした。
「A」が異様に少ないと感じられたことでしょう! AとDでは実に2.5倍以上の開きとなりました。
傾向として 「最少10個前後・最大20個前後」・「出現頻度2倍以上」は当たり前のように具現化する事実を再確認しておいてください。

2. 連続〔同一値〕

  • AA・・・0回
  • BB・・・1回
  • CC・・・3回
  • DD・・・2回
  • EE・・・0回 

第54回の10回、第55回の10回に比べて、昨年は6回と激減しました。
複数回答によりCCとなった箇所は、当初はCD設定であったならば、例年の半減、5回であったかもしれません。
「連続は割と多め」が定着した感がありましたが、軌道修正されたのでしょうか?
「連続は減少傾向」に突入でしょうか?

3. 両端〔AEまたはEA〕

  • AE・・・1回
  • EA・・・2回

AとEでは解答の最初と最後でA-E間の振れ幅は最大になりますが、昨年も頻出しませんでした。(第53回は9回)

4. 鏡面反射(?) 5文字以上 (除 3文字のABA等)

  • AB・C・BA・・・0回
  • BC・D・CB・・・0回

3文字(ABC等)ではありませんが、2文字での DC・D・CD と EB・E・BE がありました。

5. 三文字イニシャル

  • ABE(アベさん)・・・1回
  • ACE(エース)・・・0回
  • AED(自動体外式除細動器)・・・0回
  • BED(ベッド)・・・1回

JPNやUSAのような文字の羅列があると、とても目立って気になるものです。
(もちろんA・B・C・D・Eの5文字では表記できませんが・・・)
出現回数は僅少でした。

6. ABC

  • ABC・・・0回
  • CBA・・・0回(逆順)
  • BCD・・・1回

見直しの際に一番気になるのが、ABC・・・です。
仮にABCDEの並び順となった場合、とても平常心ではいられないでしょう!
第55回は割と目立ちましたが、昨年は気にならなかったことでしょう。
発展形の「8.新傾向」も併せてご確認ください!

 7. その他

  • 老基安衛法で、問1・問2と問9・問10の組合せが同じ解答でした。
    DCで始まってDCで終わる。
    第55回でも同様パターンは、2科目で出現していました。
  • 健康保険法で、解答が B・C・D・E のみ(A は無し)でした。 
    第55回でも、A無し・E無しは2科目で出現していました。
    注意!『A・B・C・D・Eが最低1回は出現すると思い込んでいませんか?』
  • 労働一般で、解答がA・B・C・D・Eが各1回でした。
    社会一般で、解答がC・D・Eが各1回、Bが2回でした。B2回の片方がAならば、労働一般の各1回の再現となるところでした。
    第55回でも同様パターンは、同一科目で出現していました。

8. 新傾向 New!    今回の注目点です!

  まず、以下をご覧ください。一部科目を一部改変して表示しています。
 労災保険法: AC D*  *B*** 4点
 雇用保険法: A B**E   AC D* 6点
 厚生年金法: *B***  AC** 3点

 問1・問6をA、問2・問7をB、・・・ 問5・問10をE と解答した場合、労災保険法では4点、雇用保険法では6点となり、基準点4点をクリアすることができました。
全ての科目では、18問に上記ルールを適用できました!(問題総数の約25%)

 前回のみ顕著に当てはまったルールと思われますが、全くわからない問題の際には「鉛筆を転がす」よりも期待できるかもしれません。
採用に当たっては自己責任でお願いします!

 

試験に向けての心構え

 前回試験のAの解答が少なく、Dが多かったことを検証すると、それだけでも解答時間が長くなり、試験は難化傾向と言えます。

Aが多ければ他の解答を読み飛ばして、解答時間を理論上1/5にすることも可能ですが、D・Eが多ければ全解答をほぼ読む必要に迫られ、試験時間に余裕がなくなります!

 究極の対策として解答が長文の問題の時はA-B-C-D-Eの順ではなく、例えばC-D-E-A-Bの順で読み解いた方が、正答に遭遇する時間を短縮できるかもしれないので、検討してみても良いかもしれません!

 往々にして解答の数値の連続・数値の偏りは、問題を解いているときには気付かず、解答用紙に記入する際に「あれ?」と気になることと思われます。 そんな時には、過去の私の記事を参考にしてください。 「受験生に読んで欲しいこと(試験編)」で述べたように、対策を万全にして心の葛藤に対処してください!

総括すると、“気にしない!” “気にしない!” “ありのままに!” 試験会場を後にしてください!
ルールを発見して解答に悩むのではなく、例え規則性があっても、自分を信じることが一番です!  

皆さんの試験当日のご健闘をお祈りいたします。